書籍『菊竹学校』の紹介です

3ヶ月間、国立近現代建築資料館で開催された『建築のこころ アーカイブに見る菊竹清訓展』は、大変盛況で、若い人にも菊竹さんへの関心が高いことが窺えました。没後、書籍『菊竹清訓巡礼』、展覧会『アーカイブ展』、シンポジウムや幾つかの団体展など、菊竹作品の情報発信が続きました。今回、紹介するのは、切り口が少し違う旧スタッフが語る菊竹観についてです。菊竹作品が『菊竹さんとスタッフのどんなやり取りから生れたのか』を明らかする『菊竹学校』という本です。

菊竹さんは理論派建築家の代表的存在です。そんな建築家がどんなやり方で設計をしていたのか、とても興味の湧く所です。理論的にすんなり設計しているかと思いきや、実は想像も着かないほど凄まじいやり方です。30代で代表作の多くを設計した、早成した建築家でした。この為、1953年の事務所開設早々から、つい最近まで、多くの若き才能が集まりました。今ではその人たちが建築界の中核で活躍しています。この人たちが修業時代、菊竹学校でどんな教育を受けていたのか、是非、読んでみてください。旧スタッフ63人が執筆に参加しています。

●編・著:菊竹学校編集委員会 ●発行:NPO法人建築文化継承機構 ●発売:建築画報社☎03-3356-2568 ●値段:3240(税込) ●購入場所:一般書店・早大生協

2015年3月 早苗42 鈴木啓二

菊竹学校(早稲田大学・稲門建築会への投稿)  トップページへ戻る