鈴木啓二/建築設計社のホームページ
アンコール遺跡
ワットとトム

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日本では南大門で形容されるように、金堂は南向きに建てられた南北軸の伽藍配置が多い。このアンコールワットは寺院正面が西に向いた東西軸で、参道は東に向って進む。環濠を渡る入口アプローチは軸線上東側にあるが、西側にも環濠を渡る通路がある。左右に堀の水面を見ながら190m巾の環濠を渡る。宗教施設と水の組合せはどこにもあるが、アンコールワットでは特に象徴的に使われている。この参道から中央祠堂に至るまで、それぞれの空間で同じ組合せが繰り返されここから先の水面は聖池として作られている。。宗教的宇宙観を表した環濠に対する意味付けは無限の大洋を表現する。写真は環濠外の正面テラスから参道を渡り始めたところ。環濠の外寸は1500m×1300m、堀の内側に立つ周壁は1025×800m、第一回廊の基壇は約330×260mの大きさである。