上図中央あか色柱は大黒柱。左上から右下に延びる通りがタタキからゆか上への境で、向側がタタキ、手前右が座敷、左がカッテである。上段シアン色の梁型は差し鴨居で大黒柱に三方から取り付く三方差しの納まりになっている。土間境通りは両側から下端合わせに大入れで差込み、シャチ栓で両側の梁を引寄せて一体化している。座敷は3間の柱間で差鴨居断面が大きく、カッテは1間半で小さい。その柱脚は同じような納まりの上り框で、通り全体を剛構造的(ピン構造に対して)に架構を形成している。この民家で桁行き方向に差し鴨居と床下で加工を組んでいるのはこの大黒柱から左下に延びる座敷カッテ間のみで、この差し鴨居は中二階の床梁に使われている。
軸組み透視図6 差し鴨居伏図
鈴木啓二/建築設計社のホームペー
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