現在の建築法規に対応するため、上記構造体の他にも補強を加えているが、貫構造であるこの民家は、本来、図にある木材に屋根・壁下地の竹材を加えだけで構造を支えている。現在の住宅在来工法は、ピン構造{材を(三角形に組んで支持点が移動しない構造法{例えば筋違い式})的考え方を取っているが、貫構造は貫を柱の中に貫通させ材の曲げ耐力(材を折ろうとした時に耐える力)剛構造的な考え方で組み上げられている。上図手前面の壁面全体に貫が入っている場合だけでなく、向こう側の上部に数本入っている場合でも、その数だけ耐力を負担する。
軸組み透視図2 南東側より姿図
鈴木啓二/建築設計社のホームページ
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