差茅

差茅の手順

・軒先の水切り茅より差し茅を行なう。腐朽が酷い茅は抜取り、腐朽が軽い茅は引き出
して腐朽部分を刈取る。間隙部や緩み部に切り茅を差込んみ、ガンキで叩いて屋根の
勾配に合わせていく。これを順次繰り返し、軒先から棟まで葺き上げていく。
・茅抜取りの際に押鉾竹まで抜け出す場合は、押鉾竹の交換・追加、縄の絞直しを行な

1/27 差茅工事遠景:南面 1/27 南面:腐朽が激しい茅は抜取り、軽い茅は引出して腐朽部分を刈取る。間隙部や緩み部に切り茅を差込んみ、ガンキで叩いて勾配に合せる。明るく見える所は差込んだ新茅。足場2段目
1/31 抜き取った傷んだ古茅。破棄処分 1/31 西面:足場1段分の差茅が進んだ所。
1/31 南面:足場3段目 1.31 北面差茅開始:水切り茅を施工したところ。
1/31 3尺縄締めの束を3つに切断 2/4 短かくした束を茅の不足部に差し込んでいく
2/4 南面から差茅が進む 2/10 葺替の1/3ほどの茅量を使うので、遠景では全体に新茅を葺いたイメージである。
2/10 北面差茅中:既存茅を持ちあげて中へ差していく。 2/17 南面近景:足場丸太は茅屋根を抜いて下地構造に縛り付けられている。
1/27 解いた束を手元に置き、不足分をライン状に差し込んでいく。  1/27 ガンギで叩いて平らになるまで押し込む。 
1/27 南面:隅〜平差茅 1/27左詳細:隙間に手では差せないので、支柱に縛った横竹で持上げて間に差込む。
1/27 ガンギの作業状況 2/4 押鉾の取替:横向き真ん中の竹は取替えた押鉾。押鉾で抑え抜けずらくしている。
2/10 北面:腐朽の進度が大きく、刈取り量も多い。 2/10 刈り取ったところ
2/10 茅量が大きく減衰した部分には、大きな束ごと敷き並べる。 2/10左部のような補修部分は押鉾竹で抑える。
2/10 長さ90cm程の差茅は半分は差し込まなければならない。 2/13 押鉾竹が見えるくらい上の茅が減衰していると、既存の茅は引出して調整する。
2/13 北面の差し茅には東西南面より2倍以上の新茅を使う 2/13 既存茅を引き出し押鉾竹で補強したところ
2/15 北面は所々押鉾が見えるほど 2/16 北面の差茅状況
2/16 新しく差した部分がガンギの押し込みにより屋根のこう配になっている。 2/16 差し茅状況:手に握れるほどの束を順次差し込んでいく
2/26 北面差茅状況 2/26 押鉾竹の補強
3/2北面:棟まで差茅完了 3/2 棟接続部の差茅。
茅葺屋根の維持管理
差茅
鈴木啓二/建築設計社のホームページ
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